
英語の関係代名詞は、名詞のすぐ後ろに説明の文をつなげて、どの人・どの物の話なのかをはっきりさせる言葉です。
who・which・thatのどれを選べばいいのか、whomやwhoseはどこで使うのか、と英作文や問題集の途中で手が止まった方も多いでしょう。
この記事では、選び方の決まりを一覧表にまとめ、自作の例文で1つずつ確かめていきます。
結論=人ならwho、物ならwhich、どちらにも使えるのがthatで、コンマで区切る説明にはthatを使いません。
省略できる形、前置詞の位置、よくある間違いまで順に読めば、関係代名詞で迷う場面がかなり減ります。
英語の関係代名詞の選び方は先行詞と節の中の役割で決まる
関係代名詞は、説明される名詞(先行詞)が人か物か、そして説明の節の中で主語か目的語か所有かで形が決まります。
先行詞が人か物か
人を受けるのはwhoとwhom、物を受けるのはwhich、人と物のどちらも受けられるのがthatです。
まず先行詞が人か物かを見て、候補を2つまで絞るのが選び方の第一歩です。
節の中の役割
次に、関係代名詞が後ろの節の中で主語なのか、目的語なのか、持ち主を表すのかを確かめます。
| 節の中の役割 | 先行詞が人 | 先行詞が物 |
|---|---|---|
| 主語(主格) | who/that | which/that |
| 目的語(目的格) | who/whom/that | which/that |
| 持ち主(所有格) | whose | whose |
たとえば先行詞が人で、後ろの節に主語が抜けていれば、whoかthatを選ぶ流れになります。
人ならwho、物ならwhich
所有を表すwhoseだけは、先行詞が人でも物でも形が変わりません。
英語の関係代名詞whoは人を説明する
whoは、先行詞が人のときに使う関係代名詞です。
主語になるwho
後ろの節の主語がwhoに置きかわる形が、いちばんよく使われます。
- I have a friend who lives in Osaka.(大阪に住んでいる友達がいます)
- The woman who called you is my aunt.(あなたに電話をくれた女性は私のおばです)
- Students who finish early can go home.(早く終わった生徒は帰っていいです)
whoの直後には動詞が続き、whoがその動詞の主語の役目を受け持ちます。
名詞の後ろに「who+動詞」が来たら、その名詞がどんな人かを後ろから説明していると読みます。
目的語になるwhoとwhom
whoは、後ろの節の目的語として使うこともできます。
例:The man who I met at the station was a doctor.(駅で会った男性は医者でした)
目的語のときはwhomを使う形もありますが、今の英語ではふつうwhoが使われます。
例:The teacher whom we respect retired last year.(私たちが尊敬する先生は昨年退職しました)
目的語の場合も、迷ったらwhoを使えば今の英語として自然な形になります。
who・whom・whoseを含めた代名詞の全体像は人称・所有・再帰・指示の代名詞を表にした記事で確かめられます。↓

英語の関係代名詞whichは物や前の内容を受ける
whichは、先行詞が物や事柄のときに使う関係代名詞です。
物を説明するwhich
主語にも目的語にもなり、形はどちらでも同じwhichのままです。
- This is the train which goes to the airport.(これは空港へ行く電車です)
- The bag which I bought yesterday is blue.(昨日買ったかばんは青いです)
- We live in a house which has a big garden.(私たちは広い庭のある家に住んでいます)
1つ目の例はwhichが主語、2つ目の例はwhichが目的語の役目を受け持っています。
whichの後ろに動詞が来れば主語、主語と動詞が来れば目的語、と見分けると迷いません。
前の文全体を受けるwhich
コンマの後ろに置いたwhichは、直前の名詞だけでなく、前の文の内容全体を受けることもできます。
例:He passed the test, which surprised everyone.(彼は試験に合格し、それがみんなを驚かせました)
この例でwhichが指しているのはthe testではなく、彼が合格したという出来事のほうです。
前の内容を受けるのはコンマ付き
前の文全体を受ける使い方は、後で説明するコンマ付きの非限定用法の中で出てきます。
英語の関係代名詞thatは人にも物にも使える
thatは、先行詞が人でも物でも使える便利な関係代名詞です。
whoとwhichの代わりのthat
コンマを付けない限定用法では、whoやwhichの代わりにthatを使えます。
- The boy that won the race is my cousin.(競走で勝った男の子は私のいとこです)
- This is the cake that my sister made.(これは姉が作ったケーキです)
- The movie that we watched was exciting.(私たちが見た映画はわくわくしました)
限定用法ではthatのほうがよく使われ、少しくだけた響きになります。
コンマが無く、前置詞を前に出さない文なら、人でも物でもthatで形が崩れません。
thatを使えない2つの形
ただし、thatが使えない場面が2つあります。
- コンマで区切って説明を足す非限定用法では、thatを使わない
- 前置詞を関係代名詞の前に出す形では、thatを使わず前置詞を節の最後に置く
コンマの後ろにthatは置きません
例:My father, who works at a hospital, likes fishing.(病院に勤める父は釣りが好きです)
この文のwhoをthatに変えると誤りになるので、コンマを見たらwhoかwhichを選びます。
英語の関係代名詞whoseは持ち主を表す
whoseは、後ろに来る名詞の持ち主が先行詞であることを表す関係代名詞です。
人が持ち主のwhose
whoseはwhoの所有格にあたり、直後には持ち物にあたる名詞を置きます。
例:I know a girl whose father is a pilot.(お父さんがパイロットの女の子を知っています)
「先行詞+whose+名詞」で、先行詞の〇〇が、という関係になります。
例:We thanked the man whose car we borrowed.(車を貸してくれた男性にお礼を言いました)
物が持ち主のwhose
whoseは人だけでなく、物が持ち主のときにも使えます。
例:The house whose roof is red belongs to my uncle.(屋根が赤い家はおじの家です)
物を受けるからといってwhichの所有格のような別の形があるわけではなく、同じwhoseを使います。
| 例文 | whoseの後ろ | 意味 |
|---|---|---|
| a girl whose father is a pilot | father | 父親がパイロットの女の子 |
| the man whose car we borrowed | car | 車を借りた相手の男性 |
| the house whose roof is red | roof | 屋根が赤い家 |
| a writer whose books sell well | books | 本がよく売れる作家 |
whoseの直後に名詞が来ている点が、主語や目的語になるwhoとの見分けの手がかりです。
英語の関係代名詞を省略できる形とできない形
関係代名詞は、文の形によっては書かずに省くことができます。
省略できる形
関係代名詞の直後に主語が来る、つまり関係代名詞が目的語のときは、ふつう省略できます。
- The book (that) I borrowed was interesting.(借りた本はおもしろかったです)
- She is the singer (who) I like the best.(彼女は私がいちばん好きな歌手です)
- Is this the key (which) you lost?(これはあなたがなくした鍵ですか)
名詞のすぐ後ろに「主語+動詞」が続いていたら、関係代名詞が省かれた形だと読み取れます。
名詞の後ろに主語と動詞を直接つなげたこの形は、日本の中学校では「接触節」と呼ばれています。
省略できない形
関係代名詞の直後に動詞が来る、つまり関係代名詞が主語のときは、ふつう省略できません。
動詞が続くときは省かない
例:The boy who plays the piano is Ken.(ピアノを弾いている男の子はケンです)
この文からwhoを抜くと、The boy plays the piano is Ken.となり、動詞が2つ並んで文が壊れます。
| 形 | 関係代名詞の役割 | 省略 |
|---|---|---|
| 名詞+関係代名詞+主語+動詞 | 目的語 | できる |
| 名詞+関係代名詞+動詞 | 主語 | できない |
| 名詞, 関係代名詞 …(コンマ付き) | 主語・目的語どちらも | できない |
コンマで区切る非限定用法では、目的語の関係代名詞でも省略しない決まりです。
英語の関係代名詞の限定用法と非限定用法の違い
関係代名詞の節には、コンマを付けない限定用法と、コンマで区切る非限定用法の2種類があります。
コンマなしの限定用法
限定用法は、どの人・どの物の話なのかを特定するための、欠かせない情報を足します。
例:The students who passed the test got a prize.(試験に合格した生徒が賞をもらいました)
この文は、合格した生徒だけが賞をもらい、合格しなかった生徒はもらっていない、という意味になります。
コンマありの非限定用法
非限定用法は、相手がすでに分かっている人や物について、追加の情報をコンマで区切って足します。
例:My sister, who lives in Kyoto, is a nurse.(姉は京都に住んでいて、看護師です)
姉が1人で誰のことか分かっている前提なので、京都に住んでいるという情報は付け足しにあたります。
| 比べる点 | 限定用法 | 非限定用法 |
|---|---|---|
| コンマ | 付けない | 付けて区切る |
| 足す情報 | どれかを特定する情報 | 追加の情報 |
| 使える語 | who・which・that・whose・whom | who・which・whose・whom(thatは不可) |
| 関係代名詞の省略 | 目的語ならできる | できない |
| 前の文全体を受ける | しない | whichで受けられる |
コンマの有無で意味が変わるので、英文を書くときは特定したいのか、付け足したいのかを先に決めます。
中学校の学習指導要領解説が指導するとしているのは、このうち限定用法(制限的用法)のほうです。
英語の関係代名詞と前置詞の位置
関係代名詞が前置詞の目的語になるときは、前置詞を置く場所を2通りから選べます。
前置詞を節の最後に置く形
ふだんの英語では、前置詞を節のいちばん最後に残す形がよく使われます。
- This is the chair (that) I usually sit on.(これは私がいつも座るいすです)
- She is the friend (who) I traveled with.(彼女は一緒に旅行した友達です)
- That is the song (which) I told you about.(あれがあなたに話した曲です)
thatを使うときは、前置詞は節の最後に置く形しかありません。
前置詞を前に出す形
whomとwhichは、前置詞を関係代名詞の前に出して使うこともできます。
- This is the chair on which I usually sit.
- She is the friend with whom I traveled.
thatの前に前置詞は置かない
前置詞を最後に置いても前に出しても、文の意味は変わりません。
場所や時を表す名詞では、in whichの代わりにwhere、on whichの代わりにwhenを使う形のほうがよく使われます。
例:This is the town where I was born.(ここは私が生まれた町です)
英語の関係代名詞でよくある間違い
関係代名詞の文で特に多いのは、関係代名詞が受け持っている語をもう一度書いてしまう間違いです。
主語や目的語の重複
関係代名詞が主語や目的語の代わりになっているので、同じ役目の代名詞は書きません。
| 誤り | 正しい形 | 直した点 |
|---|---|---|
| The girl who she sings well is Yumi. | The girl who sings well is Yumi. | 主語のsheを消す |
| This is the pen that I bought it. | This is the pen that I bought. | 目的語のitを消す |
| My father, that works at a hospital, … | My father, who works at a hospital, … | コンマの後ろはwho |
| the boy which plays tennis | the boy who plays tennis | 人にはwhoかthat |
書き終えたら、関係代名詞の後ろの節に主語か目的語が1つ欠けているかを確かめると、重複に気づけます。
人と物の取り違え
先行詞が人なのにwhichを使ったり、物なのにwhoを使ったりする間違いもよく見かけます。
例:the dictionary which I use every day(私が毎日使う辞書)のように、物にはwhichかthatを使います。
先行詞が人ならthe teacher who helped meのように、whoかthatに切りかえましょう。
thatを選んでおけば人と物の取り違えは起きませんが、コンマの後ろでは使えない点に注意が要ります。
英語の関係代名詞を中学校で学ぶ範囲
日本の中学校で学ぶ関係代名詞は、文部科学省の学習指導要領で範囲が決められています。
中学校で扱う形
中学校学習指導要領解説 外国語編は、主格のthat・which・whoと、目的格のthat・whichの制限的用法を指導するとしています。
| 区分 | 中学校で扱う関係代名詞 | 自作の例文 |
|---|---|---|
| 主格 | that・which・who | a friend who lives in Sapporo |
| 目的格 | that・which | the cake that my sister made |
| 接触節 | 関係代名詞と併せて扱うことも考えられる | the movie we watched |
制限的用法はこの記事でいう限定用法のことで、コンマ付きの非限定用法やwhose・whomは解説が挙げる範囲に入っていません。
中学生のうちは、表の上2行と接触節が使いこなせれば十分に読み書きできます。
情報を特定する働き
同じ解説は、2つの文をつなげて1つにする形の操作ではなく、関係詞節が先行詞に必要な情報を与えて伝える内容を特定している点に注目させる指導が必要だとしています。
例として、The boy is my brother.だけではどの男の子か分かりませんが、The boy who is talking with our teacher is my brother.とすれば特定できる、という考え方です。
書きかえ問題を解くときも、どの人・どの物かを絞り込むために後ろから説明を足している、と意識すると使える英語になります。
関係代名詞の前後に習う単元の順番は中学3年間の文法を学年別にまとめた一覧で見渡せます。↓

英語の関係代名詞でよくある質問
Q. whomは今も使いますか
whomは目的語になる関係代名詞として残っていますが、今の英語ではふつうwhoが使われます。
with whomのように、前置詞の目的語としてwhomが使われることもあります。
Q. thatとwhichの違いは?
コンマを付けない限定用法では、物を受けるthatとwhichはどちらも使え、thatのほうがよく使われます。
コンマで区切る非限定用法ではthatは使えないので、whichを選びます。
Q. 省略できるのはどんな時?
目的語の役目をしている関係代名詞なら、the book I borrowedのように省いて書けます。
関係代名詞の直後に動詞が来るときや、コンマ付きの非限定用法では省略しません。
Q. whoseは物にも使える?
whoseは先行詞が人のときも物のときも使え、物用の別の形はありません。
例:a car whose door is broken(ドアが壊れている車)のように使います。
参考文献
- Relative pronouns and relative clauses(British Council LearnEnglish)
- Relative clauses: defining relative clauses(British Council LearnEnglish)
- Relative clauses: non-defining relative clauses(British Council LearnEnglish)
- 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編(文部科学省)
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