レシピに 2 cups と書いてある。天気予報が 75 degrees と言っている。身長欄に 5’10” とある。英語の資料や海外のサイトを読んでいると、見慣れない単位に手が止まります。数字は読めるのに、どのくらいの量なのかが分からない、という状態です。
この記事では、英語で使われる単位を長さ・重さ・体積・温度・面積の順に一覧表でまとめ、メートル法への換算、複数形と略記のルール、数字と単位のあいだのスペースまで整理します。この記事に載せた換算値は、断りのあるもの以外はすべて概算です。正確な数値が要る場面では、必ず定義値で計算し直してください。
英語の単位はヤードポンド法とメートル法の2本立てになっている
結論から言うと、英語圏で使われる単位系は1つではありません。アメリカを中心に使われるヤードポンド法(imperial / US customary units)と、国際的な標準であるメートル法(metric system)が併存しています。
| 測るもの | ヤードポンド法の単位 | メートル法の単位 |
|---|---|---|
| 長さ | inch, foot, yard, mile | millimeter, centimeter, meter, kilometer |
| 重さ | ounce, pound, stone, ton | gram, kilogram, tonne |
| 体積 | fluid ounce, cup, pint, quart, gallon | milliliter, liter |
| 温度 | degree Fahrenheit | degree Celsius |
| 面積 | square foot, acre | square meter, hectare |
読み書きで困るのは、ほとんどが左の列です。右の列は日本と同じなので、綴りと読み方さえ分かれば困りません。この記事も左の列を中心に組み立てます。
アメリカとイギリスで使い分けが違う
アメリカは日常のほぼすべてでヤードポンド法を使います。イギリスは公式にはメートル法ですが、身長はフィートとインチ、体重はストーン、距離の道路標識はマイル、飲料のパイントといった具合に、場面ごとにヤードポンド法が残っています。
metreとmeterの綴り
同じ単位でも綴りが2通りあります。アメリカ式は meter / liter、イギリス式は metre / litre です。意味も量もまったく同じで、綴りだけの違いです。1つの文書の中では、どちらかにそろえます。
長さの英語の単位一覧|inch・foot・yard・mile
長さの単位は4つを押さえれば足ります。下の表の換算値のうち、cm・m の欄は定義どおりの正確な値です。
| 単位 | 略記 | 複数形 | メートル法 | 上の単位との関係 |
|---|---|---|---|---|
| inch | in | inches | 2.54 cm(正確) | ― |
| foot | ft | feet | 30.48 cm(正確) | 12 inches |
| yard | yd | yards | 91.44 cm(正確) | 3 feet |
| mile | mi | miles | 約1.61 km(概算) | 1,760 yards |
footの複数形はfeet
長さの単位で唯一、不規則な複数形を持つのが foot です。one foot、two feet と変化します。inch は inches、yard は yards、mile は miles と規則どおりなので、feet だけを覚えれば済みます。
身長の表し方
英語圏では身長をフィートとインチの組で表します。5’10” は 5 feet 10 inches の意味で、アポストロフィがフィート、ダブルクォートがインチを示します。読み上げるときは five foot ten または five ten と言います。この組で言うときの foot は、複数でも単数形のままになることがあります。
ざっくり換算する目安
- 1 inch は親指の幅くらい(概算で2.5 cm)
- 1 foot は A4用紙の長辺よりやや長い(概算で30 cm)
- 1 yard は大股の一歩くらい(概算で90 cm)
- 1 mile は徒歩で15分から20分ほどの距離(概算で1.6 km)
重さの英語の単位一覧|ounce・pound・stone
重さは3つです。うち stone はイギリスでよく使われ、アメリカではほとんど見かけません。
| 単位 | 略記 | メートル法(概算) | 上の単位との関係 | 主な使い道 |
|---|---|---|---|---|
| ounce | oz | 約28.35 g | ― | 食材、手紙、赤ちゃんの体重 |
| pound | lb | 約453.6 g | 16 ounces | 体重、食材、荷物 |
| stone | st | 約6.35 kg | 14 pounds | イギリスでの体重 |
| short ton | tn | 約907 kg | 2,000 pounds | アメリカの重量物 |
| long ton | ― | 約1,016 kg | 2,240 pounds | イギリスの重量物 |
ton には3種類あり、数字が一致しません。アメリカの short ton は約907 kg、イギリスの long ton は約1,016 kg、メートル法の tonne はちょうど1,000 kg です。資料に ton とだけある場合は、どの国の文書かで判断します。
poundの略記がlbである理由
lb はラテン語の libra(天秤・重さの単位)に由来します。綴りと略記が一致しない珍しい例です。複数でも lb のままにするのが正式ですが、実際の表記では lbs も広く使われています。
イギリスの体重表記
11 stone 4 pounds のように、ストーンとポンドを組み合わせて言います。これは概算で約71.8 kg です。ストーンは1つが約6.35 kgと大きいため、ポンドを添えないと精度が足りません。
体積の英語の単位|pintとgallonは米英で量が違う
英語の単位でいちばん誤解が起きやすいのが体積です。同じ名前の単位でも、アメリカとイギリスで量が異なります。
| 単位 | アメリカ(概算) | イギリス(概算) | 差 |
|---|---|---|---|
| fluid ounce(fl oz) | 約29.6 mL | 約28.4 mL | アメリカがやや多い |
| cup | 約237 mL | 慣用で約284 mL | イギリスが多い |
| pint(pt) | 約473 mL | 約568 mL | イギリスが約20%多い |
| quart(qt) | 約946 mL | 約1,137 mL | 同上 |
| gallon(gal) | 約3.79 L | 約4.55 L | 同上 |
pintとgallonは、イギリスのほうが約2割多いと覚えておくと読み違えません。アメリカのレシピをイギリスのカップで作ると分量がずれるのは、この差が原因です。
単位どうしの関係
- 1 gallon = 4 quarts
- 1 quart = 2 pints
- 1 pint = 2 cups(アメリカの場合)
- 1 cup = 8 fluid ounces(アメリカの場合)
この4段の関係は米英で共通です。量そのものが違うだけで、倍率の構造は同じだと考えると整理しやすくなります。
料理で使う小さじ・大さじ
teaspoon(tsp)は概算で約4.9 mL、tablespoon(tbsp)は概算で約14.8 mLです。日本の小さじ5 mL・大さじ15 mLとほぼ同じ量なので、家庭料理の範囲ならそのまま置き換えて差し支えありません。tspとtbspは1文字違いで量が3倍違うため、書き写すときに最も注意が要る略記です。
重さのounceと体積のfluid ounce
ounce と fluid ounce は別の単位です。前者は重さ、後者は体積を表します。レシピに oz とだけある場合、固形物なら重さ、液体なら fluid ounce を指すのが通例ですが、判断が付かないときは材料の性質から読み取ります。
温度の英語の単位|華氏と摂氏の換算式
アメリカの天気予報や料理のオーブン温度は華氏(degree Fahrenheit)です。日本で使う摂氏(degree Celsius)とは目盛りの取り方が異なります。
| 方向 | 式 | 例 |
|---|---|---|
| 華氏から摂氏 | C = (F – 32) ÷ 1.8 | 68°F なら (68-32) ÷ 1.8 = 20°C |
| 摂氏から華氏 | F = C × 1.8 + 32 | 25°C なら 25 × 1.8 + 32 = 77°F |
| 暗算の目安(概算) | C は (F – 30) ÷ 2 でおよそ求まる | 72°F なら (72-30) ÷ 2 = 21(実際は約22.2°C) |
1.8 は 9/5 のことです。正確に出したいときは1.8を、頭の中で概算したいときは2で割る目安を使い分けます。暗算の式は気温の範囲では1度から2度ほどのずれで収まります。
覚えておくと便利な対応
| 華氏 | 摂氏 | 目安 |
|---|---|---|
| 32°F | 0°C | 水が凍る温度 |
| 50°F | 10°C | 上着が要る肌寒さ |
| 68°F | 20°C | 過ごしやすい室温 |
| 86°F | 30°C | 真夏日の暑さ |
| 98.6°F | 37°C | 平熱の目安 |
| 212°F | 100°C | 水が沸騰する温度 |
この6つを覚えておくと、途中の温度は間を取って見当が付きます。華氏と摂氏が同じ数字になるのは -40 だけで、-40°F と -40°C は同じ温度です。
読み方と書き方
75°F は seventy-five degrees Fahrenheit と読みます。会話では Fahrenheit を省いて seventy-five degrees とだけ言うのが普通です。1度のときだけ one degree と単数になり、0度は zero degrees と複数形になります。
英語の単位の複数形|5 ftと5 feetの使い分け
単位を綴りで書くか略記で書くかによって、複数形の扱いが変わります。
| 書き方 | 正しい形 | 誤り |
|---|---|---|
| 綴りで書く | 5 feet, 3 inches, 10 pounds | 5 foots |
| 略記で書く | 5 ft, 3 in, 10 lb | 5 fts, 3 ins |
| 形容詞として名詞の前に置く | a five-foot fence, a 10-pound bag | a five-feet fence |
略記には原則としてsを付けません。ft も in も lb も、単数と複数で形が変わらないのが正式な扱いです。ただし lbs と書く習慣は根強く、日常の文書では誤りとして扱われないことがほとんどです。
名詞の前に置くときは単数形
単位が形容詞のはたらきをするとき、数がいくつでも単数形になり、ハイフンでつなぎます。a three-mile walk、a two-liter bottle、a 12-inch ruler。この形でsを付けると不自然になるので、ハイフンが入ったら単数形、と覚えます。
数字を綴るか数字のまま書くか
文章の中では、10未満を綴り字(three miles)、10以上を数字(12 inches)にする流儀が広く使われます。表や仕様書では、すべて数字で統一するほうが読みやすくなります。
英語で単位を書くときのルール|スペースとピリオド
数字と単位のあいだを空けるかどうかは、単位の種類で決まります。
| 対象 | 書き方 | 例 |
|---|---|---|
| ほとんどの単位 | 数字と単位のあいだを1つ空ける | 5 kg, 12 in, 3 L |
| パーセント | 詰めて書くのが一般的 | 30% |
| 角度 | 詰めて書く | 90° |
| フィートとインチの記号 | 詰めて書く | 5’10” |
| 温度 | 流儀が分かれる | 20 °C(国際式)/72°F(米国式) |
迷ったら、数字と単位のあいだを1つ空ける形にしておけば、大きく外すことはありません。ただし1つの文書の中で空けたり詰めたりが混ざるほうが、どちらを選ぶかより問題になります。
略記にピリオドを打つか
メートル法の略記(kg, cm, mL)にはピリオドを打ちません。ヤードポンド法の略記はピリオドを打つ流儀(5 ft.)と打たない流儀(5 ft)の両方があります。例外は inch で、in だけだと前置詞と紛れるため、in. とピリオドを付ける書き方が推奨されることがあります。
行の途中で単位を切らない
5 と kg のあいだで改行が起きると読みにくくなります。文書作成ソフトでは、この位置に改行しないスペースを入れるのが丁寧な処理です。
面積と速度の英語の単位|acreとmph
最後に、不動産や交通の文脈で出てくる単位をまとめます。
| 単位 | 略記 | メートル法(概算) | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| square foot | sq ft | 約0.093平方メートル | 住宅の広さ |
| acre | ac | 約4,047平方メートル | 土地、農地 |
| square mile | sq mi | 約2.59平方キロメートル | 地域の面積 |
| mile per hour | mph | 約1.61 km/h | 車の速度、制限速度 |
| foot per second | fps | 約0.305 m/s | 風速、機械の速度 |
square foot の複数形は square feet です。1 acre は約4,047平方メートルで、サッカーの競技場よりやや小さいくらいの広さです。アメリカの住宅広告では、屋内の広さを square feet、敷地を acre で書き分けるのが通例です。
mph の数字を1.6倍すると km/h になります。概算なら、数字を1.5倍して少し足すと近い値が出ます。60 mph は約97 km/h、30 mph は約48 km/h です。標識の数字をそのまま km/h として読むと、実際より遅いと勘違いします。
英語の単位についてよくある質問
Q. なぜアメリカだけメートル法を使わないのですか
科学や医療、軍事の分野ではアメリカでもメートル法が使われています。使われていないのは日常生活の場面です。道路標識・食品表示・家電・建材といった既存の仕組みが従来の単位で組まれているため、切り替えの負担が大きいことが背景にあると説明されます。
Q. 単位を読み上げるときの言い方を教えてください
5 kg は five kilograms、12 in は twelve inches、3 ft 6 in は three feet six inches と読みます。略記はそのまま文字を読むのではなく、元の語を復元して読むのが原則です。例外は mph で、これは miles per hour と読む場合と、文字どおり エム・ピー・エイチ と読む場合の両方があります。
Q. 換算は暗算でどこまで正確にできますか
日常の判断に足りる精度なら暗算で十分です。inch は2.5倍、foot は30倍、mile は1.6倍、pound は0.45倍、gallon は3.8倍。いずれも概算なので、設計や取引に使う数値は必ず定義値で計算し直します。
Q. 単位の前に来る数字がゼロや小数のときの複数形は
1以外はすべて複数形になります。0 degrees、0.5 miles、1.0 miles のように、1ちょうど以外は複数形です。小数点が付くと、値が1未満でも複数形にするのが標準的な扱いです。
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